South Acton

朝、さわくんとデールに挨拶をして家を出る。
本当に良くしてもらったし、楽しかったので寂しかった。


ヒースロー空港に向かう前に
NEW GAMES、ロンドンで最後の勝負をしに
空港近くのサウスアクトンという街に行く。


ヨーロッパ中に本を卸している会社の人に本を見てもらった。
NEW GAMESをヨーロッパに卸してもらう為に。
ティムさんは、英語が喋れない僕の話を待ちながら聞いてくれた。
ティムさんや他のスタッフも面白いと言ってくれながらも
『You not famous.』『difficult,very difficult.』と
はっきり言われた。
ショックだった。
今まで自分が目を背けてきた事を曝され
自分に対する世間の評価を見せられた気分になった。
写真は言葉がないから、言葉が通じない人でも伝わる。
それは、本当に分かりやすい。
だからこそ、外国の人に、有名じゃないから難しい
と言われた事は、有名、無名だけの意味じゃなく
色んな意味が含まれているように思って重く感じた。
何も言えなくなって、五分程、黙ってしまったが
無理矢理納得して『OK.』と言った。
そう言いながらも、本に対して『Keep.』『We will try.』
と言ってくれた事は素直に嬉しく思った。


ヒースローに着いて、喫煙エリアでタバコを吸いながら
クラッシュを聞いた。
ジョー・ストラマーに『Boy,Be cool.』と言って
頭を撫で回されてる気がしたら
悔しさやら武者震いやらで泣けてきた。


ロンドンが完全に好きになった。